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町を彩る歴史テーマ その2 羽前街道

蔵王町指定文化財 曲竹一里塚
(まがたけいちりづか)

仙台藩によって築かれた一里塚

 江戸時代は、それまでの時代とは比較にならないほど街道を重視した時代でした。その理由は参勤交代です。諸藩の大名は定期的に江戸と領国とを往来する義務が課せられていました。この参勤交代の制度を実現させるために必要だったのが、全国的な街道の整備と維持管理だったのです。江戸と各地方とを結ぶ五街道をはじめ、地方街道に至るまで、宿場や渡し場、一里塚などが設けられ、検断(けんだん)や継立(つぎたて)、助郷(すけごう)など、街道の治安や維持管理の制度も整えられました。このようにして整えられた街道は、参勤交代だけでなく庶民の往来や流通の発達をも促し、経済が大発展する下地となったのです。

 当時、街道の維持管理は各藩の責任とされました。羽前街道についても、笹谷峠までは仙台藩によって維持管理がなされたのです。仙台藩の一里塚は、仙台城下北目町を基点として築かれました。曲竹一里塚は、まず奥州街道を南下し、宮宿で羽前街道に折れるという行程で築かれたもので、十三里塚となります。本来は街道を挟むように一対の塚が築かれますが、後世の道路拡幅によって片側は消滅してしまいました。しかし、県内羽前街道に現存する一里塚はわずかに2ヶ所、曲竹一里塚はそのうちの1つです。片側だけとはいえ、貴重な歴史遺産が現存しているという事は素晴らしいことだと思います。

※本文中の曲竹一里塚の解説は、現地の文化財説明板、及び「蔵王町の文化財 指定文化財・指定保存樹木」に記されたものと異なっておりますが、この解説が正確です。

塚上に梅の木が植えられている。郷人が建立した碑も数多く並ぶ


所在地 蔵王町大字曲竹字河原前16-1
所有者 個人所有
公開日 いつでも
料 金 無料
アクセス ミヤコーバス「曲竹(まがたけ)」停留所から徒歩2分
駐車場 なし
現地までの案内表示 なし
現地での説明表示物 あり(文化財説明板)
見学のための手続き 特にありません。ご自由にご見学下さい。
※個人所有地につき、立ち入ることなく路上からご見学下さい。
見学地の整備状態 未整備

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