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(けいめいこうず)

伝統的な蔵王参詣のようすを伝える

 江戸時代後期から流行した蔵王参詣は、参詣前日に遠刈田温泉に宿泊して斎戒沐浴(さいかいもくよく)し、先達(せんだつ)と呼ばれる修験者の導きに従って、遠刈田温泉にある蔵王大権現御旅宮(ざおうだいごんげんおかりのみや)に参拝して真夜中に出立、およそ大黒天と呼ばれるあたりで朝日を拝み、蔵王山頂に鎮座する蔵王大権現を詣で、下山するという行程でした。下山後も遠刈田温泉に宿泊し、お精進上げの宴を催すのが通例でした。参詣者は個人のときもありましたが、同郷者が「講」を組み、資金を積み立てて代表者を代参させることも多かったようです。

 「敬明講図」は、仙台の宮城敬明講によって明治38(1905)年に奉納された絵馬で、当時の御山詣りのようすがありありと描かれた、大変に珍しいものです。もとは蔵王刈田嶺神社の拝殿外に懸額されていましたが、風雨による傷みが激しいことから、現在は拝殿内に懸けられています。

鉢巻に白装束。江戸時代以来の伝統的な姿での御山詣りのようす 大きな幣を持つのは、講の代表者
大正頃の写真。たくさんの参詣者がいます 神社境内の石灯篭も、敬明講が奉納したもの


所在地 蔵王町遠刈田温泉仲町1 蔵王刈田嶺神社拝殿内
所有者 蔵王刈田嶺神社
公開日 いつでも(神社の方が不在のときは見学できません)
料 金 無料
アクセス ミヤコーバス「遠刈田温泉湯の町」停留所から徒歩1分
駐車場 なし(温泉街にある有料駐車場等をご利用下さい)
現地までの案内表示 なし
現地での説明表示物 なし
見学のための手続き 神社の方にお申し込み下さい。
あらかじめお電話でご確認下されば確実です。
TEL0224-34-2620(蔵王刈田嶺神社 金峯さん宅)
見学地の整備状態 良好

敬明講図 蔵王刈田嶺神社里宮 蔵王刈田嶺神社奥宮
蔵王大権現石華表碑 えぼし千年杉

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