どきたんドットコム指定文化財>平沢弥陀の杉 附 戒石銘


ひ ら さ わ  み  だ  の  す ぎ   つ け た り   か い せ き め い
我妻家住宅 国指定重要文化財(建造物)


 樹高約50m、幹周り約10mという巨木です。もとは丈六阿弥陀堂の参道並木として20本以上の巨木が並んでいましたが、江戸中期に本尊の丈六阿弥陀如来坐像の修理費用にあてるため6本が伐採されたのをはじめ、明治初頭にはこの1本以外すべてが伐採されてしまいました。
 明治時代、産科医五十嵐ぶん水(いがらしぶんすい)がこの木周辺を霊場に「だるま講」という安産信仰を広めたため、この木は「だるま杉」と呼ばれるようになりました。ぶん水は明治初頭の並木伐採を惜しんで「村役方、この木を永世伐らせないで下さい」と刻んだ「戒石銘」を残しました。昭和初頭、ある者がこの木を伐採しようと斧を入れましたが、村人たちが根元にしがみつき守ったため、かなわず退散しました。その後、村人は斧傷に餅を塗りつけて木の回復を願ったそうです。

平沢弥陀の杉

周囲の家や電柱をはるかに凌ぐ高さ。

根元から見上げる姿も圧巻です。

弥陀の杉の傍らに立つ石碑もぶん水が立てたもの。

ぶん水が残した「戒石銘」。
※五十嵐ぶん水の「ぶん」は、さんずいに文と書きます。
DATA
所有者 蔵王町
所在地 蔵王町平沢字丈六78-1
指定年月日 昭和46年11月9日
見学メモ
いつでも見学できます(柵の中には入らないようにしましょう)。
関連する文化財 安養寺参道跡保存地区 達磨講石造物

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