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ろ っ か く い せ き
六角遺跡 古墳時代文化の定着を示す集落

六角遺跡で出土した古墳時代前期の土器

古墳時代前期の竪穴住居跡
竪穴住居跡の貯蔵穴から出土した土器
 六角遺跡は、円田盆地北部の丘の上に営まれた遺跡です。平成18・19・23年(2006・2007・2011年)に県営ほ場整備事業(円田2期地区)に伴って発掘調査が行われました。

 発掘調査では、古墳時代・奈良時代・平安時代の集落跡などが発見されました。このうち、古墳時代の集落跡は遺跡北部の舌状丘陵上の平坦面に広がっています。発見されたのは竪穴住居跡8軒で、いずれも古墳時代前期(4世紀、約1700年前)のものと考えられます。

 8軒の住居跡は重なり合いがなく、すべて同じ方向を向いて建てられていることや、出土した土器の特徴に変化が少ないことから、この集落は古墳時代前期中頃の比較的短い期間に営まれたと考えられます。

 円田盆地では、大橋遺跡・伊原沢下遺跡などで古墳時代前期の宮城県内でも早い段階に集落が営まれたことが分かっています。本遺跡に営まれた集落はこれより新しく、古墳時代前期でも中頃のものと考えられます。このため、本遺跡は関東地方や東海地方から波及してきた古墳時代の文化や生活様式が当地方に定着し、広まっていった過程を知る上で重要と考えられます。

甕と甑(こしき)を使って米を蒸す様子(復元図) 重なった状態で出土した甕(中央)と甑(こしき、左)
DATA
所在地 蔵王町大字小村崎字六角
時代 古墳時代・前期(4世紀)
種類 集落跡
遺構 竪穴住居跡
遺物 土師器
見学メモ
小村崎地区コミュニティーセンターから六角地蔵共同墓地周辺にかけての一帯が遺跡です。
現地には説明看板を設置しています(コミュニティーセンター南側の農道沿い)。
遺跡の現状は水田・畑地・宅地です(発掘調査をした場所は農道や水路になっています)。

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