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町を彩る歴史テーマ その3 高野家

三尊堂舎
(さんぞんどうしゃ)

高野武兼(たけかね)発願の厨子(ずし)。 平沢郷土史を語る遺産

 元禄14(1701)年造立の、遠藤甚兵衛(えんどうじんべえ)作の厨子です。甚兵衛は高野家と関係の深い木工職人と思われ、武兼発願による丈六阿弥陀如来坐像(じょうろくあみだにょらいざぞう)の修復にも係っています。この堂舎は、大きく反り返った屋根が特徴的で、組物や軒垂木などが細かく丁寧に作り込まれ、極彩色に塗装されています。また、彫物を模したと思われる模様が随所に描かれています。

 この三尊堂舎は、高野武兼が、入手した恵信(けいしん)作の釈迦如来像を安置するために作らせたものです。後に安養寺(あんようじ)に寄進されるも同寺は延享元(1744)年に火災により焼失。この三尊堂舎は幸いにも焼失を免れ、甚兵衛によって修理されました。この時には、釈迦如来像は当初のものとは別物になっており、堂舎の飾りも紛失していました。明治以後は清立寺の所有となり、手あつく保存されて現在に至ります。高野家と平沢地域の歴史にまつわる貴重な文化遺産です。

美しく、大きく反り返る屋根が特徴的。
まるで鳳が翼を広げたかのよう
屋根はこけら葺き。反りに合わせて葺かれる
軒下の細かい造作。彩色も明確に残る 模様や華灯窓(かとうまど)の絵も、丁寧に描かれる

マップ

所在地 蔵王町大字平沢字台屋敷54 清立寺内
所有者 清立寺(せいりゅうじ)
公開日 いつでも(ただし、お寺の方が不在のときは見学不可となります)
料 金 無料
アクセス ミヤコーバス「平沢」停留所から徒歩1分
駐車場 あり(清立寺の参拝者用駐車場をご利用下さい。)
現地までの案内表示 なし
現地での説明表示物 あり
見学のための手続き お寺の方にお申し込み下さい。事前の予約は不要です。
見学地の整備状態 良好

平沢要害跡 高野倫兼遺訓碑 三尊堂舎
日吉神社 一石一字経供養塔

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